2016年06月16日

朝顔の特殊な描き方

6月15日の東京千代田教室はテキスト「いろいろな花を描く」から「朝顔」のラフな描き方を学びました。

国際墨画会では、正統派の描き方に加えて、中国画に見られるような簡略化した洒脱な描き方もご紹介するのですが、朝顔の特徴の捉え方も大変面白いです。

葉は一筆、または3筆で一気に。葉脈や蔓を濃墨で強くリズミカルに絵の調子を取ります。
先月のラフな紫陽花と同じ書き方です。

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「円」で表現するのは琳派の絵師「酒井抱一」の日本画にあるようなシンプルな朝顔。
花びらを蔵鋒で描く練習です。

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朝顔は蔓がどんどん上に伸びていくので、縦長の紙にも構図が取りやすいと思います。




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2016年05月20日

紫陽花を抽象的な表現で

5月18日の東京千代田教室は、テキスト「いろいろな花を描く」から
紫陽花の抽象的な表現の描き方を学びました。


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日本的な没骨法では、色彩や墨の美しいグラデーションを駆使して
柔らかいイメージで仕上げることが多いですが
中国式の洒脱な表現では、筆の勢いや、擦れやにじみの偶然性、面白さを追求します。

ラフな表現、偶然性の面白さ、と言っても、カッコよく仕上げるには
なんども試行錯誤を重ねないとなりません。


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そろそろ紫陽花の季節ですね。
葉のつき方に特徴があるので、観察してみましょう。




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2016年03月17日

水墨画の椿を没骨法で

3月16日の東京千代田教室は「椿」の没骨法による表現を学びました。

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先月の「ハナショウブ」に引き続き、テキストの中では難易度の高い画題とされている花ですが、どちらも「日本的な花」を代表するモチーフですので、ぜひ習得していただきたいです。

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花弁を書く場合、穂先を花の中心に向けて運筆、葉は二筆で描きますが、穂先を一方向に揃えて左右を描くと、濃淡差で葉脈が浮き出るような表現ができます。
その際、三墨法によるグラデーションを穂の中に作ることが重要です。

椿は、枝の流れ(構図)も重要です。
上から、横から、下から。。。。椿の木にはたくさんの葉が付いていますので、同じような葉ばかりにならないよう、それぞれの葉に、向きや、形で変化をつけてください。

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このタテに伸びる構図の椿は、ドーサ引きの紙に描いてみました。
生の画仙紙と違ってにじみにくいので、うまく描けていない部分もあります。
水分量や墨色の調節をこなせれば、ドライで軽快な印象にできそうです。



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2016年02月18日

花菖蒲を没骨法で


寒くなったり、急激に暖かくなったり、不安定な気候の2月ですが
2月17日の東京千代田教室は、ちょうどGW頃に咲く初夏の花、「花菖蒲」の没骨法でした。

ハナショウブ、アヤメ、カキツバタ、と、同類の花の見分け方は、昆虫を蜜のある場所へ誘導するシグナル『蜜標』の部分で識別することができます。
ハナショウブはシグナルが黄色くなっています。

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自然界に存在する植物・生物の形状には意味があり、とても美しいバランスを保っています。
そして、その美しさや面白さに心を打たれたなら

『自分のフィルターを通して、その感動を突出させ表現する、、、』

芸術表現の大先輩がたは、かような至上命題を投げかけてくださいますが
そこまでの道のりは遠くとも、まずは、よくよく観察することは、私たちにもできることです。


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花が咲いたら、ぜひ実物を見にお出かけください。

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2016年01月21日

いろいろな花を描く「花菖蒲」

1月20日、東京千代田教室の初稽古は「花菖蒲」鉤勒法編でした。
千代田教室では昨年末で四君子の授業を終え、今年は「いろいろな花を描く」からスタートです。

ハナショウブ・カキツバタ・アヤメ、、、これらアヤメ科の花は、とてもよく似ていて花弁や花芯の構造が同じです。ぜひ、この春は実物をご覧になって観察してみてください。

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花菖蒲も多品種あり、花芯や花弁の形状が様々です。
珍しくお花屋さんで売っていた花菖蒲の蕾は、咲かせてみたらテキストのと同じ花の菖蒲でした。
長い方の花芯は「鉾」とも呼ばれるそうですが、テキストのお手本はこれと同じく鉾が短めです。

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鉤勒法で描く場合、花弁の中心部にある「ガイドマーク(シグナル)」は、淡墨かイエローの絵の具で色をさします。

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お花の構造をよく理解して、違ったアングルも描けるように練習していただきたいと思います。





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2015年12月17日

四君子「菊」のバリエーション

12月16日、今年最後の東京千代田教室は、「菊」の鈎勒法の復習と没骨法でした。

菊は、江戸時代に菊の栽培が大流行して異種交配が盛んになったので
現在ではかなり様々な花弁の菊が存在しますが、
基本の運筆を覚えていただければ
細い花弁、くるんと曲がった花弁、整った花弁、花火のように広がった花弁、など
バリエーション豊富に菊を描くことができます。

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さらに、墨のつけ方を工夫すれば、外側が濃くなる花弁を描くこともできます。

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テキストでは、菊の葉の描き方が2タイプ紹介されています。
描き方に迷ったら、まずテキストのお手本をじっくり見てみましょう。

墨の濃いのはどんな場所か?(どこから描き始めているか)
三墨法を用いる場合、穂先はどちらに向けて描いているか?(濃い方が穂先)
葉や花の大きさ、墨色はそれぞれどうなっているか?
構図はどんなバランスか?

など、テキストのお手本をきちんと観察すれば、的確な情報が読み取れることと思います。


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2015年度の国際墨画会展で、キリンの作品が印象的だったWさん、
頑張って課題の提出をしてくださっています。講師資格取得まであともう少しです。



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2015年11月19日

秋の花、四君子「菊」

11月18日の東京千代田教室は、四君子「菊」の鈎勒法と
11月恒例の来年の干支の描き方のご紹介でした。

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菊は、春夏の花の盛りの植物が咲き終えた秋に花を咲かせることから
「無欲」、「孤高」の君子に喩えられます。
日本ではどうしても仏花のイメージがありますが、
実は欧米では、男性が女性に贈る花としても選ばれる人気のお花だそうです。

それに、菊はかなりの品種があるので、鑑賞するにも描くにも飽きないですね。
京都では大覚寺の「嵯峨菊」が有名で、毎年11月には大覚寺で栽培されている嵯峨菊、約1000鉢が公開されます。
ちょうど今が見頃のようですよ。


来年の干支は「猿」。
日本猿と手長猿を没骨法で描きます。

室町、江戸の多くの絵師が描いた、愛くるしい顔の手長猿は「牧谿猿」と言われ
中国の画家、牧谿が描いた猿がお手本になっています。

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小さなスペースに描くのに慣れない場合、アイロン接着できる和紙に描いてから年賀状用のハガキなどに接着すれば、ハガキを無駄にせずにすむかもしれません。お試しください。

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2015年10月22日

老木の「たらしこみ」

10月21日の東京千代田教室は、「紅梅」でした。
先月の「白梅」で幹・枝の描き方をご紹介したので
今月は没骨法で花弁を描く紅梅と、老木の幹の表現などによく使う「たらしこみ」という技法の説明を致しました。

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「たらしこみ」といえば俵屋宗達が考案した琳派作家のお家芸のような技法で、
墨や水が醸し出す独特な模様でもって、木の幹や葉や、はたまた動物の筋肉まで
ただの「色」や「面」ではなく、そこに装飾的な「アジ」を加味することによって
対象物をリアルに、あるいは誇張的に表現しようとする試みです。

この、たらしこみのアジは、紙質・墨色・水分量・タイミングの組み合わせによって
結果が大きく変わってきます。

いろいろな紙を探し、使い、ご自分なりの「たらしこみ」を研究するのも大変面白いと思います。

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東京では広尾の山種美術館で、琳派400年『琳派と秋の彩り』が開催中(25日まで)です。

京都国立博物館は11月23日まで『琳派 京を彩る』が開催中。

琳派モチーフ 宗達×光悦『鶴図下絵和歌巻』の鶴を水墨画で描くワークショップ
京都出町柳レクチャースペースGACCOHで11月1日14時から16時。(要予約)



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2015年09月17日

墨梅

9月16日の東京千代田教室は「梅」でした。

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蘭・竹・菊・梅『四君子』のひとつで、水墨画の基礎画題とされていて
中国では元の時代から描かれている、大変歴史のあるモチーフです。
歴史がある故、常に作家達が精進し続け、多様性もあり、
現在私達は数多くの素晴らしい作品をお手本にすることが出来ます。

最近入会された方が、「実物をよく観察しないとイメージがわかない」とおっしゃいました。
梅は桜とおなじく、季節になると名所に訪れる方は多いと思いますが
私も、水墨画を習い始めるまで「梅の枝ぶり」をじっくり観察したことなどありませんでした。

梅は、枝の伸び方・画面構成は重要なポイントのひとつです。
象徴的なのが、尾形光琳の紅白梅図屏風ではないでしょうか。
特徴をとらえ、誇張し、大胆にデザイン化しています。

こちらは建仁寺にある海北友松の襖絵。
建仁寺では、文化財保護のためcanonのデジタル技術で再現されたレプリカを飾ってあるので撮影が許されます。

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京都では、今秋の大琳派祭で、梅の作品を目にする機会にも恵まれると思います。

さらには、葉も落ちた冬に、桜と梅の枝の違いを観察するのもわかりやすくていいかもしれませんね。


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2015年08月20日

8月の千代田教室

8月19日の東京千代田教室は、先月に引き続き「蘭ー春蘭」でした。

葉、花は秋蘭と同じですが、秋蘭は筆の茎に数個の花が咲き
春蘭はひとつの茎にひとつの花を咲かせます。

いずれにしても「難易度が高い」と言われるのは、葉の表現でしょうか。
一見、単純なように思えますが、いざ描いてみると思うようにはいきません。
1本の線で美しさを、線の流れやバランスで優雅さを、、、
微妙な力加減で巧くいったりいかなかったり。
とにかく、練習あるのみですね。

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とは言うものの、崖から下に向かって生えている蘭は
構図が取りやすいかもしれません。

崖下に余白をじゅうぶん取る事で「高さ」が表現でき、縦長の紙に適しています。







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